2019年度 第6回受賞取組

 「環境 人づくり企業大賞2019」受賞取組(第6回)

1.受賞企業一覧と評価のポイント

●環境大臣賞(最優秀賞) 大企業区分
企業名 業種 所在地 評価した取組の内容
トヨタ自動車株式会社 製造業 愛知県 ・「知る」「学ぶ」「動く」の3つのサイクルにより、社員の意識や理解度に応じて対応できる社員教育を年間を通じて実施している。特に、「動く」では、環境に関する提案を募集する「創意くふう環境特別募集」を実施しており、社員が自ら行動することを促進している。

・環境教育の効果として、堤工場では、環境のモデル工場として地域本来の生態系保全への貢献を目的に「びおとーぷ堤」を開設、貞宝工場では、地元有識者や地域の高校等と協働した自然共生活動を実施しているなど、各工場で、「自然と共生する工場」を実現している。「指標種調査リーダー」を認定する仕組みを構築し、工場の社員自らが指標種調査を行っている。

・これらの取組は、トヨタ環境チャレンジ2050という自社の経営と関連しており、特に、「人と自然が共生する未来づくりへのチャレンジ」の実現に向けた取組を通じて、SDGsの達成にも貢献している。
 
●環境大臣賞(最優秀賞) 中小企業区分
企業名 業種 所在地 評価した取組の内容
日本リユースシステム株式会社 サービス業(他に分類されないもの) 東京都 ・SDGs教育として、全社員を対象に希望するセミナーを無料で受講できるようにしているほか、新入社員向け基礎講座を実施。また、環境を意識させる取組として、暖房の使用を減らし省エネにつながる体ぽかぽか体操を実施している。

・環境教育の効果として、社員が趣味で行っていたことを通じて、モンゴル向けのビジネスとして「お針子事業」を開始し、約20万点の着物、帯を捨てることなく、活用している。また、日本やモンゴルの学校でセミナーを開催し、着物等が大量廃棄される問題解決のコンセプトに賛同した文化服装学院の生徒らが仕立てた「お針子デール」を披露するなど着物等の廃棄減少につなげる取組を実施。

・こうした取組により、着物の処理時に排出される温室効果ガス削減など、SDGsの達成に貢献している。
 
●環境大臣賞(地域協働部門賞) 中小企業区分
企業名 業種 所在地 評価した取組の内容
郡山開成学園 教育,学習支援業 福島県 ・学生、教職員を対象に、年間を通じて環境教育を実施。環境委員会を中心に、エコ検定のサポート等も行っている。

・産学官との連携強化、地域活性化、施設の一般開放を推進する「地域連携推進室」を設置し、市町村やJA、福島民報社と包括連携協定を締結している。子育て支援などの交流や、全村避難となった葛尾村への人材交流、地元特産品の研究開発支援し、JAと風評被害に苦しむ農業を盛り上げる取組などを実施している。

・環境方針に地域貢献を掲げ、自治体とも連携して、地球温暖化防止や省エネ等に貢献している。
 
●環境大臣賞(社内協働部門賞) 中小企業区分
企業名 業種 所在地 評価した取組の内容
株式会社ラックス 建設業 広島県 ・社員教育として、ISO規格に準じた全社員参加型の会議を実施し、月1回の全社員参加型研修会、社外研修への参加を奨励(費用負担)している。

・営業担当がSDGsビジネススクールに参加したことをきっかけに、全社員参加のSDGsチームを社長指揮の下で実施している。社会的弱者向けに低価格賃貸住宅の現状回復工事による住環境整備を行うなど、SDGsの視座を持った取組を実施。社内プロジェクトやSDGsに関する申請等、部門や組織にとらわれずプロジェクトチームをつくり、協議されている。

・こうした取組は建築改修を行う企業として、本業と関連し、「いいものをつくって、きちんと手入れをし、長く使う」社会への移行に貢献している。
 
●優秀賞 大企業区分
企業名 業種 所在地 評価した取組の内容
株式会社ジャパンセミコンダクター 製造業 岩手県 ・社員教育として、省エネ月間の設定(動力施設見学会など)や、普段捨てられる食材を利用したアイデアレシピを募りコンテストを実施するなど多様な取組を行っている。

・環境教育の効果として、東北ESDフォーラムや岩手大学との連携に代表されるように多様な主体と連携し、環境人材の育成を社会貢献や外部とのコミュニケーションにより実施している。

・こうした取組は、地域との協調、信頼関係の構築につながっている。
株式会社帝国ホテル 宿泊業,飲食サービス業 東京都 ・若手を対象とした環境セミナーでカレントなテーマを取り上げ、グループワークを通じて参加型の人材育成が実践されている。

・社長を委員長とする環境委員会の下、4チームで取組を推進し、ホテルの入居スタッフにもごみ分別を周知し、可燃不燃の混在がなくなるなどホテル内の企業全員にごみ分別意識が浸透するなどの効果が見られた。

・こうした取組は、ホテルブランドの向上を掲げる経営戦略とも合致し、社員の自信になったとともに、今後検討を進めるSDGsを踏まえた経営の基盤となっている。
株式会社ファンケル 製造業 神奈川県 ・社員教育として、「ファンケルグループ サステナブル宣言」を理解し、環境活動を業務に反映できる人材育成のため、各部門の目指すべき人材像を明確にしている。「環境啓発セミナー」の実施や、社員による地域でのボランティアへの参加を促している。

・社内で環境をテーマにした複数のチームをつくり、社員が自主的に活動し、各チームは部署横断的で、それぞれの取組は経営への貢献、持続可能な社会づくりへの貢献が見られる。
ダイハツ工業株式会社 製造業 大阪府 ・社員教育として、少人数・対面で行う「道場」による教育を実施しているほか、国家試験などの受験費用は会社が負担するなど、社外の認定取得に向けた支援も実施している。

・環境教育の効果として、ものづくり体験教室や生物多様性に関する取組などを実施。また、CO2削減のため中長期対策を検討実行する部署の新設、省エネの社内コンサル・実行部門として社内ESCOを開始している。

・こうした取組は、ダイハツグループ環境アクションプラン2030と関連し、SDGsの達成にも貢献。また、ISOに基づくPDCAを機能させている。
富士通株式会社 製造業 東京都 ・eラーニング、新入社員向け、専門教育、セミナー、表彰等全社員が参加できる教育を実施している。

・環境教育の効果として、日本気候リーダーズパートナーシップに参加して得られた知見を各部門で共有し、温室効果ガス削減や製品・サービスの開発に活用したり、サプライチェーンを通じたCO2削減に向け「CO2排出量削減活動の手引き」を取引先に提供し、CO2削減実務者が取引先工場に行き、協働して課題解決に取り組む活動を実施したりしている。デジタル技術を活用した気候変動問題への貢献に象徴されるように、本業と環境配慮が同期されている。
リンナイ株式会社 製造業 愛知県 ・社員教育として、環境行動計画「7E戦略」を下に、環境カードを配布し、自分ごと化に努めているほか、取引先への支援活動等によるサプライチェーンを通じた改善等を実施している。

・成果のある取組が生まれており、社内表彰に応募し、横展開を図る仕組みができあがっている。環境改善として、「琺瑯加工ラインから出る廃棄物のクローズド処理化」があr、廃棄物排出量やコストの削減、取組従事者の育成などの効果にもつながった例がある。
 
●優秀賞 中小企業区分
企業名 業種 所在地 評価した取組の内容
株式会社GE サービス業(他に分類されないもの) 大阪府 ・環境ラリーをグループ全体で取り組み、業務や日常生活で取り組める項目を設定。また、エコライフアイデアの募集、SDGs教育としての環境動画試聴会、緑の委員、SDGs委員の設置など多様な取組が見られる。

・若い世代を中心に天神祭ごみゼロ大作戦実行委員会事務局、第6回堺の森再生プロジェクトに参加している。新たな活動を通じて、行政、大学、他企業との交流を広げ、企業価値を創出している。
株式会社  セリタ建設 建設業 佐賀県 ・社員教育として、SNSの活用や、人事評価、社内PR評価制度を導入。

・エコアクション21を踏まえ、ゴミの量の計測やリサイクル、エコドライブ等に継続して取り組んでいる。

・他企業と、地域の間伐材を使って人工芝をつくるReブランディングプロジェクトを開始。賛同する保育園等の遊び環境を整える「環境芝 スマイルプロジェクト」も立ち上げている。

・CSRからSDGsへ、社会課題の解決に向けたイノベーション創出への転換となっている。
株式会社ナンゴー 製造業 京都府 ・開発設計者が環境を配慮した材料を調査、設計、製造を行い、メーカーに提供している。月に1度のインプル会議で情報共有し、全員で課題解決に向き合っている。資源の削減、不要な購入の削減などの業務効率化に寄与している。

・プロジェクトリーダーを選出し、ボトムアップによる活動に注力している。異業種の工場見学受入れ、工場周辺の清掃等を実施。
株式会社平野 卸売業,小売業 愛媛県 ・経営指針に環境経営を位置付け、全社員で実践している。ECO検定受験を同意する者を採用している。また、年3回、全社員で数値目標の達成や改善策等を討議するチェックの会を実施。

・環境教育の効果として、毎月発行の機関誌にて、各薬局の環境委員が環境問題や家庭で取り組めるエコ活動を執筆しているほか、2018年に立ち上げた環境事業部と新入社員を中心に、SDGsの学習を進め、外部団体とも協働し、環境イベントを実施している。

・全社員のディスカッションを基に策定したビジョンとも合致。
株式会社ヤマウチ 製造業 宮城県 ・環境宣言に、ESDを掲げ、従業員向けの環境講座を年2回実施しているほか、地域向けの環境教育なども目指している。

・水産加工業として、海の資源に依存しており、自然環境を守ることが企業活動の前提となることから、瓶のリサイクルをしやすいラベルの開発に着手し、全社的に取組を支援している。
 
●奨励賞 大企業区分
企業名 業種 所在地 評価した取組の内容
大阪いずみ市民生活協同組合 卸売業,小売業 大阪府 職員、社員一人一人に「読む活動」として、CSRレポートの感想文を提出してもらっている(9割が提出)。内部向けに分かりやすくし、職員・社員にもたくさん登場してもらっている。
株式会社アドバンテスト 製造業 東京都 My SDGs(社内SNS)を開設し、社員のボランティア活動や環境に配慮した生活、アイデア等を共有している。投稿をきっかけに、世界寺子屋運動、チャリボン運動に展開している。
株式会社日吉 複合サービス事業 滋賀県 本業で培った環境保全技術・ノウハウの供給を通じ、環境負荷低減で大きな効果をあげている。滋賀県・近江八幡市への貢献が大きく、また国際貢献の姿勢が顕著である。
株式会社明電舎 製造業 東京都 環境マネジメントシステムが構築されており、グループに加え、サプライヤーを巻き込む取組が見られる。
大和リース株式会社 建設業 大阪府 地域とNPOをつなぐ「まちスポ」を展開し、地域コミュニティの交流拠点を運営することで、地元住民自らが行う地域活動の支援している。
東京応化工業株式会社 製造業 神奈川県 各拠点とのコミュニケーションを密に、PDCAを機能させる高いマネジメント体制の確立を目指しており、子会社にも指導や情報交換を行い、グループとして取組の方向性を合致させている。
東芝インフラシステムズ株式会社 製造業 神奈川県 診断士の育成による現場環境リスクの低減や、環境調和型製品の創出により、持続可能な社会に貢献している。
西日本旅客鉄道株式会社 その他 大阪府 社員一人一人の地球環境保護を意識し、創意工夫を行う行動を「孝動エコ」と定め、浸透を図っている。社内の表彰を実施している。
三井住友建設株式会社 建設業 東京都 児童館と連携し、環境教育活動を実施している。地域住民向けに、自然保護団体や、学校、大学等と連携し、市民公開講座を開催している。
 
奨励賞 中小企業区分
企業名 業種 所在地 評価した取組の内容
株式会社アドプランツコーポレーション サービス業(他に分類されないもの) 京都府 地元の活動団体と協力し、郷土の自然を守る活動を実施し、全社員が参加している。また、社員提案で地域貢献する人々のために「森づくりハンドブック」を作成している。
株式会社宇部セントラルコンサルタント 学術研究,専門・技術サービス業 山口県 小学生、高校生対象のESDをはじめ、里山里海の保全を行政、NPO、市民等と協力して実施している。
株式会社カンサイ その他 広島県 外部講師を招いての社員教育し、その中で部署内で解決できていない課題などをテーマにPDCAを実施している。
株式会社坂口製作所 製造業 大阪府 各QCサークルが活動成果を報告する発表会を開催している。また、個人が発案、実行した取組を評価する改善提案制度も実施し、掲示板に掲出している。
株式会社マルワ 製造業 愛知県 社員と経営者が一緒になり経営計画策定し、月1回の全社員会議、委員会主導による部協会により、PDCAを実施している。
SEAVAC株式会社 製造業 兵庫県 SDGsのゴールと社員一人一人の活動との関連について、資料を作成し、自分たちの活動が、品質、安全のみでなく、SDGsに基づいた環境等への貢献であることを理解してもらえるよう取り組んでいる。
仙北木工株式会社 製造業 宮城県 「自らが提供する製品の環境改善」を目的として、他社を訪問し、5S診断や改善活動、環境活動の評価をしながら他社の活動・視点・考え方を学ぶ取組を実施している。
不二電気工事株式会社 建設業 兵庫県 太陽光発電見学会、工作教室、シンポジウムのパネリスト参加などを社員が実施し、イベントに向け社員がアイデアを出し、考え、実現し成功体験を積むことで前向きに自分事として捉えている。
BRITA Japan 株式会社 製造業 東京都 使い捨てプラゴミ削減を目指すプロジェクト「Eco Water Action」(社長とマーケティング部門が中心)を立ち上げ、企業や大学でのプラゴミ削減を支援している。
有限会社日置川清掃 その他 和歌山県 業界内や地域での啓発活動や支援、貢献の強い姿勢が読み取れる。マイクロプラスチックの問題についても本業と関連付け取り組もうとしている。

 

2.優秀賞以上の取組詳細

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