環境理学専攻
分子・細胞・個体さらに自然環境にいたる各々のレベルで,生体とその内外環境を解明し,生命科学および物質科学の個々の分野とこれらを統合した教育・研究を目指します.
分子レベルでは,生体関連物質の状態分析と錯体分子の構造解析,および生体膜モデルとしての配向分子集合体の構造と物性を研究します.また,環境関連有機化合物の物性と反応性についても研究を行います.
細胞から個体レベルでは,分子生物学的手法による生物の環境(光・温度など)に対する適応機構の研究,神経系における情報処理機構と神経回路網の形成機構の研究とその系統進化的理解を目指した比較神経生物学の研究,さらに個体の発生過程において細胞環境がもたらす細胞の分化と形態形成のメカニズムの研究を主としています.また,環境関連有機化合物の生物組織への影響についても研究します.
個体から自然環境レベルでは,自然環境の変遷にともなって対応・進化してきた生命維持機構を,生体物質の機能と動態に着目して,細胞,個体あるいは個体群(個体群間)といった異なるレベルで研究し,その共通する問題点と個別の特殊な問題点を明らかにします.
アドミッションポリシー
本専攻では,生命科学と物質科学の立場から,生体とそれを巡る環境について高度の研究・教育を行うため,自然科学に関する基本的専門知識と,高い研究意欲を有する人を求めます.
■この情報の掲載元
http://www.fwu.ac.jp/es/g_intro.html
カリキュラム
人間環境学研究科 環境理学専攻
「生命」とそれをめぐる「環境」を専門的かつ総合的に探求するために、分子環境化学と環境応用化学からなる物質科学系と生体情報学と環境機能学からなる生命科学系を設けています。
専門分野
分子環境化学
環境に関わる化学現象を分子レベルで理解するために化学物質の構造及び物性を究明する。専門分野として無機化学および物理化学などの面から教育・研究する。
環境応用化学
環境中に存在する有機物質の機能と作用を分子構造や物性と併せて究明する。専門分野として有機化学および生物化学などの面から教育・研究する。
生体情報学
神経系の機能と個体の発生機構に関わる生体情報を究明する。専門分野として細胞内の情報伝達機構と細胞外の細胞間相互情報の情報伝達機能の観点から、神経系の働きと個体の発生機構を教育・研究する。
環境機能学
生体内外の環境に対応した生体物質の分子機能と動態を究明する。専門分野として遺伝子機能レベルでの分子生物学、環境変化に応答した人の健康を含む生理的な調節・制御レベルでの環境生理学、および生態系レベルにおける環境保全学の面から教育・研究する。
「総合科目」
環境理学特別講義:「生命」と「環境」についての科学的知識と研究方法を幅広く学ぶことができるよう、上記専門科目以外の境界領域や社会環境との関係などについて考察する。
環境理学特別研究
専任教員の研究室に配属して行うもので、主に実験と演習からなる。ここでは指導教員による個人指導の下で専門の各分野について、時代に即応した高度の研究を行い、研究者あるいは高度技術者として自立するための知識と技術を習得させる。特別研究の成果は修士論文としてまとめ、公表する。
環境理学専攻 修士課程 授業科目
分野 | 授業科目 | 担当者 | 単位数 |
専門分野 | 無機化学特論物理化学特論分子分光学特論分子環境化学特別演習Ⅰ 分子環境化学特別演習Ⅱ 環境有機化学特論 環境反応化学特論 環境生物化学特論 環境応用化学特別演習Ⅰ 環境応用化学特別演習Ⅱ 神経科学特論 発生生物学特論 生体情報学特論 生体情報学特別演習Ⅰ 生体情報学特別演習Ⅱ 細胞機能学特論 環境生理学特論 環境生物学特論 環境機能学特別演習Ⅰ 環境機能学特別演習Ⅱ 環境理学特別講義Ⅰ(物質科学) 環境理学特別講義Ⅱ(生命科学) 環境理学特別講義Ⅲ(環境科学) |
馬池田山田(非常勤)馬 池田 佐藤 横山(非常勤) 井上(非常勤) 佐藤 竹原(非常勤) 小泉 弓削 小早川(非常勤) 小泉 弓削 田村 高濱(非常勤) 安藤(非常勤) 田村 高濱(非常勤) 吉村(非常勤) 田代(非常勤) 安藤(非常勤) |
2222 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 |
特別研究 | 環境理学特別研究 | 小泉・田村佐藤・池田 | 10 |
研究科共通科目 | 人間環境学特論人間環境学特別演習 | 22 | |
専門関連科目 | 環境情報学特論環境物理学特論生物化学特論生活材料物性学特論 | 甲斐黒木野田未定 | 2222 |
1) 修士課程の修了には、各自の研究分野に従い、指導教員の研究指導の下に所定の30単位(専門科目・専門関連科目20単位以上、特別研究10単位)以上を修得し、かつ修士論文の審査並びに最終試験に合格しなければならない。
2) 環境理学特別研究は必修であり、それ以外の授業科目は選択である。
3) 特別演習の単位は、その関連の特論の単位を取得した者のみに認める。
■この情報の掲載元
http://www.fwu.ac.jp/es/g_cal.html