※は、社会人特別選抜入試を実施しています。
本専攻は、生活環境学科と情報メディア学科との共同で開設されており、生活環境学領域と生活文化情報学領域が集約されています。幅広い生活の環境について、衣や住、街や都市、モノや情報、文化や行動、材料やデザインといったことからアプローチします。
「生活文化学」「生活美学」「生活行動学」「生活情報学」「生活環境学」「生活材料学」「環境デザイン」
指導: 赤岡 仁之、岩田 章吾、牛田 智、太田 健一
大坪 明、瀬口 和義、丹田 佳子、福井 哲夫
福島 秀行、藤本 憲一、丸山 健夫、三好 庸隆
森田 雅子、横川 公子
(1) 生活文化学分野
複雑化する生活文化の歴史的展開を地域の風俗・祭礼・習慣などの諸装置を通した文化の実相として把握し、民族学的な観点も踏まえて多面的に研究することを目的としています。さらに、文化遺産や伝統産業の調査研究を通して生活環境の文化論的背景を解明するなど生活文化論の研究が中心です。(2) 生活美学分野
思弁的な美学という古典的学問分野を、一般の老若男女の身近な日常生活における趣味・嗜好を重視することによって、より現代的な「生活美学」として再構築する研究です。生活環境に対する意識が実際的、実利的なものから美的、精神的なものに移行する時代に対応し、生活美学に関する基礎的かつ先導的な研究を行なうことを目的とします。生活環境における生活質感などの意識変容の研究や生活美学における基礎理論も主要な対象です。また、生活文化の中の儀礼や美意識、様式の歴史的変遷を通して生活環境の美的価値観を研究する生活美学もこの分野の重要な研究テーマとなっています。(3) 生活行動学分野
情報化された豊かな社会では「労働より余暇」、「生産より消費」、「仕事より遊び」などの評価観を無視できません。購買行動と余暇行動は現代生活の重要な部分を占めています。生活行動学分野では、このような生活環境の中で人間行動の実態、および動向の分析研究を目的としています。消費者の購買行動の実態と意識について時代的な推移を追い、消費者と社会経済の両面から眺めることによって、購買行動の本質を解明します。マスコミや知人からの情報のもつ意味、消費者の経験、欲求、経済状態など購入の意思決定に及ぼす要因の分析は重要なテーマです。また、労働時間の減少に伴う余暇行動に着目し、余暇行動を文明史的に考察し、情報産業社会における人間生活のあり方を追求します。(4) 生活情報学分野
数多くの情報の中から目的に合った情報を収集し処理することは、情報化社会の必須の生活技術です。生活情報学分野では、生活情報の構造や機能を分析し、処理のためアルゴリズムの解析研究、システムの設計を中心にした生活情報の処理を系統的に研究します。(5) 生活環境学分野
身近な環境としての衣環境、基本的な生活行動の場としての住環境を中心に、環境と人間との関係や人間の対応などについて研究します。衣服の品位、性能、着心地などを支配する衣服デザインの研究や、気候風土、歴史的背景、文化性に基づいた快適な生活環境を創造するための研究も重要なテーマです。また、身近な環境を支配する熱、光、色、音などの種々の刺激が人の生活に及ぼす効果を科学的に計量評価する感覚工学的な研究もテーマのひとつです。(6) 生活材料学分野
生活環境を構成する材料全般について研究します。生活材料は、天然物から合成品まで多岐にわたり、さらに、用途に応じて染色や複雑な加工処理がなされています。これら生活材料の機能発現のメカニズムを個別的ではなく、複合的に理解するための生活材料科学の研究はこの分野の基礎といえます。また、材料の環境による状態変化、廃棄やリサイクル、文化財の管理や保存に関する研究なども研究課題となっています。(7) 環境デザイン分野
住宅から図書館・劇場、都市空間までの建築デザイン、造園や自然景観の設計、自然と建築群とを融合した都市デザイン、これらの空間の安全性を追及する構造デザイン、光や熱や音などを活用した環境デザインを中心に研究します。さらに、人間の行動分析や、住宅地でのコミュニケーション活動などの調査や分析、地球環境問題まで含めた幅広い人間行動の解析を基に、21世紀の空間デザインを提案します。また、一級建築士受験に必要な実務実績を積むことも可能です。〔研究テーマ〕
- 人間の感性情報処理に関する研究
- 社会に見られるカオス現象に関する研究
- 女性をめぐる価値意識に関する研究
- システムデザインに関する研究
- 天然染料に関する研究
- 生活材料に関する研究
- 住環境のデザイン・再生計画に関する研究
- 人間行動と建築・都市デザインに関する研究
- 服飾文化に関する歴史的・美学的研究
- 日本人の生活美学に関する研究
■この情報の掲載元
http://www.mukogawa-u.ac.jp/in/sei/seikan.htm

科 目 | 単位数 | 必・選別 |
---|---|---|
特別研究 | 16 | 必修科目 |
生活文化情報学特別演習 | 4 | 選択必修科目 |
生活環境学特別演習 | 4 | |
生活文化学特論 | 2 | 選択科目 |
生活文化学演習 | 2 | |
生活美学特論 | 2 | |
環境芸術特論 | 2 | |
購買行動学特論 | 2 | |
余暇行動学特論 | 2 | |
生活情報処理特論 | 2 | |
生活情報処理演習 | 2 | |
社会情報学特論 | 2 | |
情報数学特論 | 2 | |
経営情報システム特論 | 2 | |
服飾美学特論 | 2 | |
生活材料学特論 | 2 | |
生活材料学演習 | 2 | |
材料保存学特論 | 2 | |
材料加工学演習 | 2 | |
機能発現学特論 | 2 | |
空間デザイン? | 2 | |
空間デザイン? | 2 | |
空間デザイン設計? | 2 | |
空間デザイン設計? | 2 | |
地域空間デザイン | 2 | |
地域空間デザイン設計 | 2 | |
環境計画技術 | 2 | |
環境計画技術演習 | 2 | |
環境行動学特論 | 2 | |
生活環境学特別講義 | 2 | |
設計・工事監理実務実習? | 6 | |
設計・工事監理実務実習? | 8 | |
建築設計実務 | 6 |
履修方法(2012年度)
〈修士課程〉- 2年以上在学し、かつ必要な研究指導を受けた上、30単位以上を修得し、さらに修士論文を提出して、その審査および最終試験を受ける。
- 必修科目16単位、選択必修科目4単位以上を修得しなければならない。
3年以上在学し、かつ必要な研究指導を受けた上、博士論文を提出して、その審査および最終試験を受ける。
学位授与
修士課程に在学して、所定の単位を修得し、さらに修士論文の審査および最終試験に合格した者には、「修士(生活環境学)」または「修士(情報メディア学)」の学位を授与する。
博士後期課程に在学して、博士論文の審査および最終試験に合格した者には、「博士(生活環境学)」または「博士(情報メディア学)」の学位を授与する。
■この情報の掲載元
http://www.mukogawa-u.ac.jp/in/sei/seikan02.htm